ちゃ風呂~迷える老羊~

イソジにて、未だ道の途中。

いい人の呪いにかかっていた話①

改めて振り返って考えると、ほんとにもう、元上司とは一緒に働きたくなかったことに気づきました。

昨日も書いた通り、ワタシが知ってる人の中でトップクラスに優秀な人であったし、チームとして一緒に働く人たちを常に気遣ってくれて、どうにか円滑に仕事が回るように常にブラッシュアップを考えてくれる、クレバーな人ではありました。

それでも何故、二度と一緒に働きたくないのかを書いてみたいと思います。

とにかく厳しかった。

ほんとにとにかく厳しい人でした。

何かの提出を会社から促されると、絶対に、一日でも遅れることを許しませんでした。

仕事柄、月に2度ほど検便の提出が必要だったのですが、まだ入社したばかりのころにうっかり忘れて一日遅れてしまったことがありました。

けど、たった一日、それも翌日の朝一に提出しようとしたところ、思いっきり不思議そうな顔をされて、
「昨日が提出日だからもう郵送しちゃったよ。自分の分は自分で送ってくれる?」

と言われ若干唖然。そんなに厳しいの?って。同僚たった6人なのに???って。

もちろんこちらが提出日をうっかりしていたのだから非があるのでしょうが、あまりのきっちりしたやり方にびっくりしてしまいました。

ちなみに同じセンター内でも、デイサービス課の方は人数も多いので、きっちり提出日が守られる方が少ないと後に聞きました。

そして、一番きつかったことがあります。

一度、鍋のふちに金属製のたわしのほんの小さなかけらが引っかかってしまっていたようで、お客様からの申告で異物混入してしまったことがありました。

当然あってはならないことではもちろんあるの謝ったのですが、その時の彼女の言いっぷりはほんとに精神的に堪えました。

「ちゃあさん。。。これは絶対にやってはいけないことだよ。絶対だよ。絶対にあってはならないミスだから。」

いつものケラケラした明るい雰囲気からは想像もできないような低いトーンで、何度も「絶対だよ。」「絶対。」と繰り返されて、めちゃくちゃ精神やられました。

というか。ワタシは世の中に「絶対」なんてものはないと思ってるタイプの人間で。

もちろん、飲食業に長年従事してきましたので、異物混入がいかに大変な事件なのかということも十分わかっています。
けどそれでも、今でも絶対に起さないでいられるとは思っていません。

だって人間がやってることですから。

当時はまだ新人に毛が生えたくらいだったので、あまりのプレッシャーにもう無理だなと即決しました。それくらい、その時の彼女からの重圧にやられましたね。

そいうか、そんな重大な事故だと認識する場面ならこそ、社員として逆に守ってほしかったですよね。辞めた今となってはそう思いますねぇ。

ほんっとに辞めさせてくれなかった。

言い方悪いのですが『そこまで責任取らされるような給料もらってねぇし。』という卑屈な考えのもと(笑)、後日、「辞めさせて欲しい」と願い出たのですが、手のひらを返したように引き止められました。

「今辞めたらもったいないよ。」
「こんなこと、誰でも経験することだよ。」
「調理師免許取りたいんでしょ?だったら頑張ろうよ。」

ま~~~~、こないだの鬼の形相からは180度回転した態度。あんたがさんざん脅したんでしょうにって。
とにかくほんっとにてこでも譲らないんですよ。こっちの要望を受け入れない。

そういえば、以前彼女から直接聞かされたことありました。

「せっかく仕事覚えたのにすぐに辞められるのが一番痛手だ。」


その当時は調理担当として働いていたのが社員と準社員の男の子と、パートではワタシだけでした。

他のパートさんたちは、そういうプレッシャーの高い業務である調理担当を望んでおらず、主に盛り付けと配膳担当。はっきり言って代わりのきく仕事です。

けど、調理担当だけはそうはいかないポジションだったので、社員はなんとしてもワタシを引き止めたかったのがわかります。

その時はあまりの彼女のしつこさにこちらが折れる形になったのですが、それから2年後、またワタシは退職を切り出します。

準社員だった青年が、正社員を目指して退職したあとのことです。

当時すでに人手不足の世の中になっていたので、当然地域最低賃金の職場には人材が入ってこず、社員とワタシしか調理ができないので当然激務になりました。

あまりにキツイ状況だったので、社員は他のパートさんたちにも調理業務を担ってもらうと宣言しました。

「まずは簡単なお弁当からで大丈夫だから。みんなでやっていきましょう。」

いとも簡単そうに宣言した社員。

ですがその結果。

Aさん。「接客がしたいから退職します。」

Bさん。「父親の介護が必要になりそうだから退職します。」

次々とベテランさんたちが辞めていくことになりました。

みんな都合のあること言ってたけど、ワタシからすると絶対逃げたなって思いました。けど、逃げたくなるのもわかります。

人がいないってことがどんだけ職場に混乱をきたすのか、身をもって体験しました。

その上、やりたくもない責任ばかりが大きい仕事を今さらやれと言われたところで、だったら別のところで働きます、とはなるだろうなって。みんなの気持ちはわかりました。

けど、わかるけどマジで腹立ちました。

だって、退職願いはワタシの方が先に出してたんだからっ!!!!

マジで辞めさせてくれない。のにぶった切られた。

その後もことあるごとに、どうにか退職させてほしいと訴えました。
すでに心身ともに疲労困憊状態で、いつ自分が病になるかと本気で不安だったし。

けど、頭痛がすると言えば、

「私も私も~!自律神経失調症なんだって~!あははは~~~!」

腰が痛いと言えば、

「私も私も~!座骨神経痛なんだ~!あはは~~~!」

と、何故か笑いながら病気マウントを取ってきます。
ようするに自分の方が大変なんだってことを言いたかったのでしょうかね。

そんなやりとりを半年ほどしていた年末近く。

辞めた準社員の男の子が戻ることになりました。
転職した病院の調理場がかなりのブラック職場だったらしく、温厚な彼でも何度か言い合いになるような上司にあたってしまったとのこと。できれば元の職場に戻りたいと社員に相談してきたとのことでした。
もちろん彼が戻ってくれればかなりこちらは助かるわけで、即再入社の手続きに入りました。

彼が戻ってきて、ようやく少し落ち着いたころ。

なんかの話の流れで急に社員に言われました。

「もう落ち着いたし、ちゃあさんも辞めるのやめたよね?」




は?何言ってんの???




何故か勝手に話がすり替えられてます。
彼の復帰とワタシの退職は、別に連動してるわけじゃないのに。

慌てて、
「いや待ってよ。辞めるよ!ヤメル!!」
と宣言しましたが、社員はなんでか不遜な顔をしていました。
いや、こっちがびっくりだから。

ところがです。

まったく応募がなく半年が経っていたのに、年末になり急に二人の応募者が現れます。二人ともフルタイム希望でした。
それまでワタシが辞めたいことすらなかったことにしようとしてた彼女から言われたのは、

「本社が人員が重なる人件費は出せないって。ちゃあさんすぐに有休消化してくれる?その間新しい人には待ってもらうことになっちゃうから。」





…あっそ( ̄ー ̄)。






こないだまで慰留してた人とは思えない発言でした。

書き出したら書ききれないので第二弾に続きます。

辞める辞めないの逸話だけで、ほんとに書ききれないほどの事件がありすぎたので、いったんここまでにしてみます。
いろいろ思うところも当時ありましたが、もう辞めるんだからいいやっ!…と思ったのですが、そうは問屋が卸しませんでした。

恐ろしい呪いに、それからまだしばらくはかかることになりました。。。とほほ。