ちゃ風呂~迷える老羊~

イソジにて、未だ道の途中。

ダンナがキャラにないことをしてきてびっくり。



昨日書いた通り、ダンナは今博多の人になっておりますので、ほとんど今回の手術について、相談やら手伝いやらはしてもらいませんでした。

当然入院への付き添いも、手術での立ち合いも考えにもなかったようで、

「どうせ俺がいたって別に関係ないだろ。俺なら一人の方が気楽でいいわ。」

とへらへら笑いながら言われましたのでね。えぇ。

来年で25年になる長い付き合いなので、そういう人よねって感じでなんの期待もしておりません。
時代はコロナだしね。もちろん一人で全部済まそうとは自分でも思ってはおりました。


もともとうちのダンナは一匹狼的性格をしておりますので、優しくないわけではないのですが、あくまでお互いのことには干渉せず、という我が家のスタイルです。

言動から、大した手術とは思ってないんだろうなぁとは思っていました。

けど手術前日に、手術の開始時間が朝9時過ぎであること、所要時間が2時間であることを告げると、

「えっ?なんでそんなにかかるの?」

と素っ頓狂な質問が来て。

「いや、知らんし。手術ってそんなもんじゃないの?」

と答えたのですが、なんとなく、2時間の手術って聞いたときにようやっと大変なの?と思ったみたいです(笑)。遅いっての。


ま。そんなわけで入院期間中はほとんどLINEでの連絡のみ。無事に退院して、術後の疲れもほとんど癒された昨日、久しぶりに顔を合わせたわけなんです。


お寿司屋さんで、

「まったくもって今回も、あなたワタシの世話ひとっつもしないままで終わったな。」

こちらとしては、ちょっとしたイヤミも込めて言ってみたんですがね。

ダンナ、いつものようにへらへらしたまま、

「いやぁ。無事終わって良かったなぁ。ほんと、よくなって良かったよ。」

とかは言ってます。どうやらちょっとは心配してくれてたんかね?

そんな発言を聞いて、ダンナの思いをちょっとだけ知りました。あんだけご勝手にって感じなことしか言わなかったくせに、おもしろい男だなぁ。



久しぶりにおいしいものを食べて飲んで。おなか一杯でちょっと苦しいなぁと、会計後外に出ておなかをさすっていたところ、ダンナがニヤニヤしながら手を出してきました。

「・・・んっ。」



ん?

ん?って何よ?




いぶかるワタシをニヤニヤしながら見て、左の手をひらひらさせとるダンナ。



ダンナ。手をつなごうとする。の巻・・・・・・。






なんの冗談かと、最初はふざけてんのかと思って、

「なんすか、それ?いや、なんなん???」

と、こちらもよくわからない笑いがこみあげてくるんですけど、ダンナはますますにやにやしながら手を引っ込めようとしません。


いやぁ。そんなんもう20年以上もやってねぇじゃんか。なんだよダンナ。どうしたどうした???


相当酔ったのか?と、こちらが若干心配になりましたので、とりあえず手を取ってみました。

ちょっとした気の迷いかと思ったのですが、ダンナはワタシの手を握りながら、

「いやぁ。良かったねぇ。無事に終わって~。」

と、またも改めて言ってきたので、こちらの方がますます面喰いました。
そんな心配してくれてたんかいって。



正直嬉しかったですね。

そんなダンナを見たのは初めてでしたし、こんなことでもなければそういう思いをもってくれてることもわからなかったわけだし。

手術するとこういうこともあるもんなんだぁ。悪いことばっかじゃなかったかも、ね。へへ。

そんな盆の入りの夜のことでした。